新規事業研究 B STYLE  
株式会社ベンチャー・リンク
倶楽部登録はこちら!
| TOP | 会社概要 | サービス案内 | 最新記事 | バックナンバー | セミナー情報 | サイトマップ | お問い合わせ |

バックナンバー

企業事例に見る「安心・安全・健康」ビジネスの極意
写真●羽切利夫

CASE3 ユニークさとヘルシーさが話題に――麻の実料理専門レストラン
      株式会社ニュー・エイジ・トレーディング


「かつて日本人の生活に根付いていた麻の価値をもう一度見直すべき」と前田耕一社長

【CORPORATE DATA】
株式会社ニュー・エイジ・トレーディング
設立:1998年/代表者:前田 耕一/資本金:1000万円/従業員:12名/売上高:約1億円(2004年7月期)/経常利益:非公開/所在地:東京都世田谷区北沢3-5-9/電話:03-5738-1423



メディアに紹介され、話題の店に

麻を材料にした商品。実は油や化粧品に、茎は布や建材に、葉は医薬品や飼料にと、用途が広いのが麻の特徴だ
 若者でにぎわう街、東京・下北沢にユニークなレストランがある。大麻料理専門店「麻」だ。
 「大麻」と聞いて驚く人も多いだろうが、レストラン「麻」が扱っているのは、大麻取締法の規制対象外である大麻(麻)の種子(実)とその加工品で、「麻」は、もちろん合法的なレストランである。
 ただ、「大麻」のもつイメージから、テレビや雑誌などさまざまなメディアがこぞってとり上げたことから、新しもの好きの若者のあいだで、話題の店となった。
 レストラン「麻」のメニューは、ハンバーグ、春巻き、ピザなど、ごく一般的なメニューだが、すべての料理に麻の実が使われているのが特徴だ。このほか、「大麻ビール」や「大麻茶」など、麻の実を原料にしたドリンク類もある。
 また、麻布のタペストリーや麻の紙のランプシェード、麻板を使ったテーブルなど、内装にも麻製品が使われており、店内は、まさに、麻一色だ。
 同店を運営しているニュー・エイジ・トレーディングは、自然食品店やレストランなどを対象に、麻の実や麻の実の加工品を卸しているほか、一般消費者向けの通信販売も行なっている。
 レストランは、同社のアンテナショップとして、1998年にオープンした。

麻の普及を目指し、啓蒙活動も

東京・下北沢にある麻の実料理専門レストランの「麻」。場所がら、若者の客が多いが、健康志向の強い年配者のリピーターもいる
 「『大麻』ということで話題にされがちだが、麻の実は、優れた健康食品。たんぱく質の含有量は、大豆とほぼ同じで、しかも、すべての必須アミノ酸を含んでおり、繊維質については、大豆より多い。中国では、漢方薬としても使われており、薬効もある、優れた食材」(前田耕一社長)だ。
 ニュー・エイジ・トレーディングが麻製品を取り扱うようになったのは、ドイツでの展示会がキッカケだった。
 「麻は、生命力が強く、やせた土地でも育つため、食料不足の消に役立つ。加えて、麻の茎は、繊維や紙、建材などに、また、実から採れた油は、バイオディーゼルオイルになるなど、捨てるところがないくらい用途が多い。展示会で、こうした麻の魅力を知り、ぜひ、取り扱いたいと思った」(前田社長)
 麻は、戦前まで、日本各地で生産されており、日本人にとってなじみの深い植物だったという。それが、戦後、大麻取締法により栽培地域が制限され、現在に至っている。
左から、殻つきの実、殻をとった状態の実、殻つきの実から油をしぼった後の実。そばの実に似ている
 しかし、前田社長は、「食料自給率が50%を下回るなか、安全で栄養価の高い麻は、その価値が見直されるだろう」と、啓蒙の意味も込めて、麻の実と麻製品の普及に取り組んでいる。
 同社が扱っているのは、カナダ産の無農薬の麻の実。実そのものを販売しているほか、油や化粧品などの加工品も自社で開発し、販売している。商品の購入者は、30〜40代の女性が中心で、レストランの客層(20代)とは異なるため、いまのところ、2つの事業の相乗効果は少ない。
 そのため、今後は、相乗効果を出すための施策を検討する方針だ。

copyright(c)2001-2004 Venture Link Co.,Ltd.